夏休み… 僕は(私は)スケッチブックを抱えて、
再びにここを訪れた。
南アルプスに近く 大きな湾を市の中心に抱え込んだ この街は
相変わらずゆったりと時間が流れ 以前と少しも変わらない。
変わったとすれば、 あいつがいないこと…
それ以外は、風の音も木々が落とす影も、 あるいは、財布の中身まで、
何もかもが 心に焼き付いた記憶と、
ピッタリ重なるように ここに存在している。
僕に(私に)時空電話で連絡をしたまま
行方知れずになったyumi。
彼女を探す長い旅がはじまった。